太氣拳尚武館について

 太氣至誠拳法(通称・太氣拳)を通じて活力ある社会づくりに貢献するべく、2016年3月より太氣拳尚武館(たいきけんしょうぶかん)として独立するはこびとなりました。太氣拳尚武館においては、現代社会で「武」を学ぶ目的を「内と外に存在するリスクからの自衛」 ならびに「シビアな状況下で他者と向き合う技法の修練を通じた自己の修養」 と捉えております。具体的には、養生、護身、そして修養としての趣味、です。

 まずは活力にあふれた健康な心身を培い(内に存在するリスクからの自衛)、それを基盤としていざという時に身を守る術を学び(外に存在するリスクからの自衛)、武技を通じて心身の理(ことわり)に触れることで人生を味わい深いものにする指針を得る、という形でQuality Of Life を高めていくための総合的な修養をお伝えしております。

 その高度な技法と、立禅を主体として心身を練るという特異な練習体系から、太氣拳は初級者からの習得は難しいとされてます。しかし、尚武館においては、人間の身心の仕組み・構造に着目した稽古方法により、武道/格闘技未経験の方・体力に自信のない方・中高年の方・・・にも無理なく段階を踏んで、小手先ではない真の実力を身に付けて頂けるよう基礎から丁寧に指導致します。

人間の構造に則した武術的身体操作の例(歩法):https://www.youtube.com/watch?v=urpQOVSC4gg

 現代格闘技や競技武道の様に 「一本取られたら二本取り返す」「攻撃は最大の防御」「スタミナをつけ、手数を出して判定で勝つ」・・・といったやり方では、生涯を通じて追究して行くことが難しくなります。多くの場合、体格や運動的素材の優れた者だけが残ることになってしまいます。そして、試合の勝者として勝ち残る者の多くが、競技の引退後に深刻なダメージを抱えて残りの人生を過ごすことになる、ということも忘れてはいけないことです。

 武道においては「身を全うする」ことが第一義となります。有形力を行使して他者と渡り合う局面では、相手の実力も、人数も、武器の有無も、そして、戦いが始まるタイミングですら予め決まったものは何一つありません。さらに審判やセコンドのように、危ない局面で介入してくれる者もおりません。そのような状況下では、相手を打つ・勝つことよりも、絶対に負けない為の身心の運用・所作が優先されます。そのために重要となってくるのが「天地自然の理を把握する感性」であり、「感性に従って動く身体」です。それらを得るために、日常の動き、そしてそれを支える価値観・思考回路をも根本から作り変えレベルアップさせるための「理法に則り身体をつかう修練」が必要となります。理法に則り身体を使う修練の例:https://www.youtube.com/watch?v=vyPbTO1eIGA

 太氣拳創始者・澤井健一先生の遺された「立禅(りつぜん)」は、武道的身体を獲得するための最高の練習方法の一つである、といえるでしょう。外見的には一定の形を取って静かに立つだけですが、要求に従って姿勢を整え(調身)、呼吸を整え(調息)、その結果として自然に心が整い(調心)、心身両面が活性化します。さらに「這(はい)」「練(ねり)」「探手(たんしゅ)」などの動功の稽古を通じて、立禅で得た「意と力の統合」状態を維持しつつ動けるように心身を練り上げ、最終的には対人の攻防練習(推手・組手など)で検証し、シビアな実戦の中で隙間の無い力を発揮できることを目指します。

組手稽古会の様子:https://www.youtube.com/watch?v=-Ay9s2h72mk&t=66s

about_figure01太氣拳の真骨頂はいわゆる「運動センス」を後天的に養成することにあります。

後天的に運動センスを養成する稽古の例(前後・上下の合力):https://www.youtube.com/watch?v=8f0AjAQNZAA


 空手・ボクシングなど打撃系と言われる格技・武道を稽古される方は勿論、合気道・柔術・柔道など組討・捕手系の武道を稽古される方、そして剣道・剣術など武器を用いる武道を含め、現在取り組まれている種目において壁を感じておられる方に対しては、稽古の奥行きを広げる指導をご提供致します。

 稽古に際して武道・格闘技経験・年齢・性別は問いませんが、健康上の不安がある方は、参加にあたって医師にご相談頂き、お申し出下さい。
 基本的には本格的な武術として自由攻防を前提に稽古をしますが、護身・健身目的での参加の方も歓迎いたします。(その場合、自由組手を行わず推手・ミット打ち・約束組手までの指導を致します)

 創始者澤井健一の師である王薌斎(意拳創始者)は、武術と養生の両方の分野で多大な功績を残しています。
  太氣拳尚武館においても、先人の英知を継承し、研究・発展させるべく太氣拳の定例稽古と並行して、護身術・養生法・健康法・運動メソッドなどの講習会をも行います。関連記事(ブログ):http://d.hatena.ne.jp/superbody/20180201

動きの教授法と武道について:http://franklinmethodjapan.com/special/97

運動メソッドとしての太氣拳の講習例はコチラ:http://ameblo.jp/studio-titi/archive1-201609.html

当道場では、健身・養生にフォーカスした「立禅養生コース」もございます。

 当道場では、年齢・性別・体力に合わせた稽古指導を念頭において運営しております。そして、稽古はあくまで真摯に取り組みますが、人間関係においては節度を持った風通しの良さが特徴です。また、通常の稽古日以外に個人・セミプライベート・グループへの指導などにも対応します。当道場の活動に興味をお持ちの方は、HP内のお問合せフォームにてお問い合わせください。

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